最近ではドコモやau、ソフトバンクの割高料金を支払わなくても、格安スマホで大幅にスマホ代を節約する事ができるようになりました。
そんな中でも『トーンモバイル』という格安スマホは、シニアや小中学生向けにおすすめの格安スマホとしてこのサイトでも何度か取り上げています。
しかしトーンモバイルの広告やサイトでは「無制限で使える」「月1,100円で使える」などの売り文句が掲載されており、バリバリスマホを使う人が契約して「全然使い物にならない」という苦情もあるみたいですね。(特に通信速度に関する口コミが多いです)
なので、今回はトーンモバイルを実際に使っているユーザーの口コミや評判を見て、注意点や「どんな人向けの格安スマホなのか」を解説していきます🎵
実はトーンモバイルの低速には「子供向けスマホ」ならではの理由があるので、その辺を理解してもらいたいですね💡
\ シニアや子供特化の初心者向け格安SIM /
トーンモバイルは子供(小中学生)とシニア向けの格安スマホ💡”ギガ無制限”だけど速度は遅い(中速無制限)に注意!
最近では『トーンモバイル』は坂口健太郎さんのテレビCMや広告などで知名度が上がってきており、女性誌の「Very」で掲載されていたり、現在はカメラのキタムラなどの店頭や、全国のドコモショップで「エコノミーMVNO」として販売されていたりするので目にしたことがある人も居るかもしれません↓
「はじめてのスマホにピッタリ 編」|トーンモバイルWebCM
「トーンモバイル」の特長をざっくりまとめると、
子供向けの制限機能『TONEファミリー』
遅い代わりに月額1,100円でドコモエリアの回線が使える
プランも端末も1種類しかないので迷わない
初心者を前提としたサポートが手厚い
と完全に子供やシニアなどのスマホ初心者・ライトユーザーをターゲットにした格安スマホなのが分かります。
特に「スマホ初心者」や「格安スマホ初心者」向けのスマホとしているので、今のスマホからのデータ移行や初期設定などを無料でサポートしてくれる等がウリの格安スマホです。
トーンモバイルの子供向け&シニア向けのサービス内容や機能面については別ページで詳しく解説しているので参考にどうぞ↓
【トーンモバイルの評判・口コミ】デメリット・悪評で多いのが「通信速度が遅い」
トーンモバイルは格安SIMの中でも月額1,100円とかなり安価な部類ですが、その分悪い評判や口コミもありました。
実際にトーンモバイルのネガティブな評判や口コミで多かったのが以下の6つの項目です↓
➀.通信速度が遅い・繋がらない
➁.2年の最低利用期間がある(2年契約&違約金)
➂.専用スマホ「TONE e21」の性能が微妙
➃.SIMのみの契約ができない
➄.サポートがつながらない?⇒メールで問い合わせてみた結果
➅.子供の制限設定の初期設定が煩雑で迷う
特にトーンモバイルの売り文句として「動画以外ならデータ無制限」などの記載があり、「月1,100円で無制限で使える夢のような格安スマホじゃないか!」とバリバリスマホを使う層が契約⇒通信速度が遅い事に苦情を言っているケースが多いです。
という事でトーンモバイルのネガティブな評判や口コミを順番に解説していきます↓
➀ トーンモバイルの口コミ・評判「通信速度が遅い」は事実!特に混雑時間帯の昼などは通信制限並みに繋がらない
まずトーンモバイルのネガティブな評判で最も多いのが「通信速度が遅い」「繋がらない」という意見でしょう。
トーンモバイルの通信速度については以下のページでも詳しく解説していますが、自分も使っていて正直かなり遅いと感じます。
実際に2023年4月の土曜日の通信速度を1時間ごとに実測してみたところ以下のように「昼や夕ご飯」などの一般的に混雑する時間帯は通信速度がかなり遅く、時間帯によってはキャリアの通信制限(0.12Mbps)に近い0.28 Mbpsまで下がる瞬間もありました。
0.28Mbpsまで下がっている混雑時間帯にネットでニュースなどを読んでいても、ページの読み込みにも時間がかかりストレスになります。
格安SIMは大手キャリアの回線を間借りしている関係でプラン料金と通信速度が比例しやすいですが、中でもトーンモバイルは月額1,100円と安価な分通信速度は格安SIM平均を下回ります。
あくまで「”中速”無制限」という事で、昼やゴールデンタイムなどの混雑時間帯にサクサクネットを使いたいなら、トーンモバイルは正直言ってお勧めできません。(それ以外の時間ならそれなりに繋がります)
サクサクネットに慣れてしまっている人はトーンモバイルは厳しいと思うので、もう少し料金プランが高く通信速度の速い「ドコモ、au、ソフトバンク」やそのサブブランドの「Y!モバイル、UQモバイル」「ahamo、povo、LINEMO」を強くお勧めします。
逆にLINEやメールメインでたまにネットで調べるくらいのライトユーザーであれば、この料金プランで安く使えるのでお勧めです。そういう意味でもトーンモバイルの通信速度はかなり人を選ぶと言えます。
トーンモバイルで動画視聴は不可⇒「動画チケット(高速チケット)」を買って視聴する形式
特に通信速度が大きく影響してくるところでは「YouTubeなどの動画視聴ができるか」は格安スマホを選ぶ重要なポイントと言えます。
実際にトーンモバイルのスマホ「TONE e22」で動画視聴の定番「YouTube」を読み込んでみましたが、比較的速度が出る時間帯でも以下のように読込のクルクルマークがずっと回ったままで1~2分待っても再生できません。
というのも、実はトーンモバイルでは動画視聴のようなデータの大きい通信を制限しているので、YouTubeなど動画視聴は通常では制限されて読み込みされない仕組みに変更されたようです。
確かにトーンモバイル公式ページにも「”動画以外”データ無制限」と記載されており、動画視聴のようになデータ通信量の大きいコンテンツを使う場合には「動画チケット」を使う必要があります。
トーンモバイル公式ページの「よくある質問」にもYouTubeに関する質問と回答がされており、確かに「動画チケットの購入」か「WiFi環境」でしか動画が視聴できないことが分かります↓
Q.YouTubeなどの動画は再生できますか?
A.動画チケット購入、またはWi-Fi環境下で再生可能です。
動画の視聴にはWi-Fi接続、もしくは「動画チケット」のご購入が必要です。通信速度は通信時の回線混雑状況や通信環境による最大速度となります。株式会社NTTドコモの回線を利用 しておりますが、同社が提供する通信サービスと同等の通信速度を保証するものではありません。ファイル交換(P2P)アプリケーション等、帯域を継続的かつ大量に占有する通信手段を用いて行われるデータ通信について、速度や通信量を制限することがございます。
『動画チケット』は高速通信が可能なデータ容量を1GB単位(月最大10GBまで)で買い切りで購入出来るシステムで、上記のように1GBを330円と比較的安価に購入することが出来るようになっています。
この高速チケット購入時は通常500~600kbpsの通信速度が、3Mbps(3072kbps)まで速くなるため動画等がスムーズに再生可能です。
また1GBの高速チケットが330円で購入できる(月10GBまで)と、チャージ金額も大手携帯会社の10分の1ほどの良心的な価格となっているので、月数GB分の動画視聴であれば、高速チケットを購入するのも悪くありません。(※ドコモの場合、1GBごとに1,100円のチャージ料金が掛かる)
機種 | 料金 | 有効期限 |
オリジナルTONE端末 | 330円 / 1GB | 購入日を含め31日間 |
TONE SIM (for iPhone) | ||
TONE for iPhone |
そもそもトーンモバイルは「最低限の通信速度で月額1,100円」+「必要な分だけギガを動画チケットで購入」のスタンス
なので一般的な格安スマホと考え方が異なり、「最低限の通信速度が月額1,100円 + 動画やアプリダウンロードなどに必要な分だけを追加購入する」というのがトーンモバイルの基本スタンスです↓ povoの完全トッピング制に似ていますね。
この辺の基本的な使い方・考え方のすれ違いで上記のような悪評や苦情が発生しているのでしょう。
また2022年8月10日より月額1,100円のプラン内で月1回だけ1GB分の動画チケットを無料で追加可能になっています↓
子供のスマホ依存・YouTube中毒を動画チケットが防止する
特に昨今では子供のスマホ利用時間が過去最長となっており、2022年時点での中学生のスマホ利用時間の1日平均は過去最長の4時間37分に達していることをご存じでしょうか↓ (小学生でも1日平均3時間33分)
【学年別 スマホ利用時間の推移】
スマホの 利用時間(分) 1日平均 |
小学生全体 | 中学生全体 | 高校生全体 |
2022年 | 213.7 | 277.0 | 345.0 |
2021年 | 207.4 | 259.4 | 330.7 |
2020年 | 146.4 | 199.7 | 267.4 |
2019年 | 129.1 | 176.1 | 247.8 |
2018年 | 118.2 | 163.9 | 217.2 |
2017年 | 97.3 | 148.7 | 213.8 |
2016年 | 93.4 | 138.3 | 207.3 |
2015年 | 84.8 | 127.3 | 192.4 |
2014年 | 83.3 | 130.2 | 185.1 |
情報源:令和4年度 青少年のインターネットの利用状況 | 内閣府
そして子供のスマホでの利用内容で圧倒的に多いのが「動画」と「ゲーム」です。更にトーンモバイルは子供向けに特化したスマホ。
トーンモバイルは通常の通信速度では動画やゲームはほぼできず、動画チケットを保護者側で管理・購入することで1GB単位で可能になるんです。
何が言いたいのか。
頭の回転の速い方ならここまでの情報でお気付きだと思いますが、つまり子供の動画やゲームをするのに必要な「動画チケット」を保護者側が管理・調整することができるので、子供のスマホ依存・YouTube中毒を防止できるという訳です。良く考えられていますね。
子供側からしたら「動画は決まったギガしか視聴できない」「ゲームは決まったギガしか遊べない」と文句しか出ないでしょう。動画チケットを使い切ったら中速に落ちるので、インスタの写真を表示するのも時間がかかるでしょう。
しかし保護者側からすればこれは意味が違ってくるはずです。
「スマホを持たせたら延々と動画を見続けている」
「ずっとゲームで遊んでいる」
いつでもどこでも何でもできるスマホを自制心の弱い子供に持たせたら当たり前の結果でしょう。
遅い通信速度の”不便”を、スマホ依存への”防止策”として機能させるというのは個人的には見事だと思っています。
過去にはトーンモバイルの通信速度は500~600kbpsの中速無制限と記載されていた(現在はなし)
トーンモバイルは確かに通信制限というものが無く、いくら使っても通信制限にはなりません。(2017年3月1日から「3日間で300MBまで」の制限が撤廃されたので”無制限”となっています)
現在はトーンモバイル公式ページには具体的な通信速度は記載されておらず、前述のように実測するしか確認する術はありません。
ちなみに数年前まではトーンモバイル公式ページでは通信速度は「中速無制限」となっており、通信速度は500~600kbps程度であると記載されていました↓(現在は速度の記載はなし)
※500-600kbps程度の通信です。通信速度は回線状況により変化します。
ちなみにこの「通信速度500~600kbps」だと、遅いけどウェブページが視聴できるレベルで、YouTubeなどの動画視聴はかなり厳しい(1Mbpsは必要)レベルです。(低画質でギリギリくらい)
なのでトーンモバイルの回線は「無制限で使える」というよりは「月額1,100円で最低限ネットが使える」というライトユーザー向けとして販売しています。
通信エリアはドコモと同じで全国ほぼ100%をカバー
トーンモバイルの回線はNTTドコモの4G回線を使っているので、エリア自体はドコモと同じ全国ほぼ100%をカバーしています。公式ページでもドコモの回線エリアを案内しています↓
トーンモバイルは、ドコモ回線を利用。全国ほぼどこでも繋がるので安心です。
詳しいエリアはこちら。
➁ トーンモバイルには最低利用期間や違約金がある(2年縛り)
他のトーンモバイルのネガティブな評判というかデメリットとしては、格安スマホとしては珍しい「2年の最低利用期間」が存在するという点です。
契約開始から2年間の間は解約や他社乗り換えをすると1,000円(不課税)という違約金が掛かります。
トーンモバイルのAndroidプランには24ヶ月の最低利用期間がございます。期間内の解約には下記の違約金が発生いたします。
【TONE for Androidプラン】
1,000円(不課税)
【基本プラン(新)】
1,000円(不課税)
【基本プラン・基本プラン(アルパイン)】
9,800円(不課税)
ただ、2019年10月以前のドコモやau、ソフトバンク、ワイモバイル、UQモバイルのように2年契約満期後の自動更新はないので、3年目以降はいつでも解約や他社乗り換えが可能です。(いわゆる”2年縛り”ではなく最初の2年間だけです)
また2021年12月より全国のドコモショップでも「エコノミーMVNO」として「トーンモバイル for docomo」というiPhone向けの回線のみのサービスも登場していますが、こちらも最低利用期間は24か月で、期間中に解約(MNP転出含む)すると1,000円(不課税)の違約金が発生します。
2018年秋の電気事業法の改正以降は殆ど見なくなった「2年縛り」や「違約金」ですが、トーンモバイルには残っているので一応頭の片隅に入れておきましょう。
とは言え違約金も1,000円なのでそこまで気にする必要もなさそうですが。
➂ 過去の低スペック端末(TONE m15,m14)の口コミ・苦情が特に多い
ネット上でトーンモバイルの口コミ情報や評判・苦情などを見てみると、多くが2017年以前の苦情が多い事に気が付きます。
というのも現在トーンモバイルは2022年7月に最新機種『TONE e22』というスマホを発売しており、現在はミドルスペックのスマホになりましたが、以前は「TONE m15」や「TONE m14」という台湾メーカーで製造された低スペックの機種しか取り扱っていなかった為です。
TONEスマホ機種 | 見た目 | 発売日 |
TONE e22 | 2022年4月1日発売 (現在購入可能) |
|
TONE e21 | 2021年4月1日発売 (現在購入可能) |
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TONE e20 | 2020年2月発売 (販売終了) |
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TONE e19 | 2019年3月発売 (販売終了) |
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TONE m17 | 2017年8月発売 (2019年3月で販売終了) |
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TONE m15 | 2015年11月発売 (販売終了) |
過去の「m15」や「m14」の口コミを見てみると
バッテリーが持たない
GPS性能が微妙
などの意見が多く酷評も多いみたいですね。
参考:『TONEモバイル 思ってたよりダメでした。』 のクチコミ掲示板 | 価格ドットコム
現在販売の「TONE e22」「TONE e21」はライトユーザーには充分なスペック!
ただ、現在トーンモバイルで販売している2022年4月発売の最新機種『TONE e22』や2021年4月発売の『TONE e21』はスペックも大分上がっておりかなり高性能になっているので、スマホの性能面は問題ないと思います↓
デザインも最新のiPhoneシリーズのようにフチまでディスプレイのかっこいい見た目と、虹色が浮かび上がる粋なデザインなっています。
実は自分も2019年発売の「TONE e19」や2020年発売の「TONE e20」という機種を使っていますが、2万円以下の価格で充分な使い心地で中々良いです↓
また多くの場合、端末の苦情というよりは前述した「通信速度が遅いことでの悪評」が多い印象でした。
【まとめ】トーンモバイルの口コミ・評判
という事でここまでの情報をまとめると、
- トーンモバイルは”無制限”で使えるが通信速度は中速で遅め(なので基本料金が1,100円)
- 小中学生やシニア層などライトユーザー向けの格安スマホという位置付け
- 子供向けの制限&見守り機能「トーンモバイル」は格安スマホ中では随一
- 動画視聴は厳しいレベルなので、見るならWiFi環境下や高速チケット課金推奨
- 過去に発売の機種「TONE m15」「TONE m14」は酷評が多いが現在の「TONE e22」はスペックとして充分な性能
- 専用スマホとのセット購入が基本で、最低利用期間が2年間ある(2年経過後は縛りなし)
となります。
トーンモバイルは全格安スマホ中でもかなり遅い方なので、一般向けだと「ウェブサイトの視聴や、LINEがメイン」くらいのライトユーザー向けのスマホです。(ミドル~ヘビーユーザー向けの格安スマホではない事には充分に注意して下さい)
「メールやLINE、たまにウェブ閲覧や動画」くらいの使用頻度の人向けなので、小中学生がスマホで遊びすぎないいい塩梅だと思います。
ネットリテラシーの低い子供(小中学生)
スマホはネット検索やゲームで遊ぶくらいのライトユーザー
スマホ初心者のシニア(高齢者)
なので回線も最低限ネットでウェブ閲覧ができるレベルで月額1,100円と基本料金が安いんですね。
もし「無制限でバリバリ動画やネットサーフィンしたい」という方は、トーンモバイルでは「動画チケット」か「WiFi」以外では不可なので、楽天モバイルの「Rakuten UNLIMIT Ⅶ」や、20GB高速通信の「ahamo(アハモ)」など現在選択肢は多いのでそちらがいいでしょう。
特に月20GB以上コンスタントに使う人であれば、楽天モバイルの「Rakuten UNLIMIT Ⅶ」は現状最安です。
トーンモバイルはお試しも可能!ツタヤの店舗で使ってみるのも◎
ちなみにトーンモバイルは一部のカメラのキタムラやTSUTAYA店舗で店頭のディスプレイ機を操作したりできます。
お近くに取扱いのTSUTAYAがあれば、一度使用感や疑問などをスタッフに聞きに行ってみてもいいと思います。